コーヒーを飲むことが血圧に与える影響について、研究結果がいくつかあります。そのいくつかのエビデンスに基づいて、コーヒーが血圧に及ぼす影響についてシェアしたいと思います。
コーヒーと血圧の関係
コーヒーに含まれるカフェインが、一般的に血圧を一時的に上昇させることが知られています。カフェインは中枢神経系を刺激し、心拍数を増加させ、血管を収縮させることで血圧を上げる可能性がある事がわかっています。
一時的な血圧上昇

複数の研究により、コーヒー摂取後に短期的に血圧が上昇することが示されています。ある研究ではコーヒーを飲んだ後に血圧の上の数値が0.19mmHg、下の数値で0.27mmHg上昇した事が報告されています。
ただこの上昇はあくまでも一時的な上昇で数時間後には元に戻るとされています。
引用元:高血圧情報サイト
長期的な影響

これまでコーヒーはカフェインの影響で血圧を上昇させ、高血圧を引き起こすと考えられていました。しかし、近年の研究では、むしろコーヒーを飲むことで高血圧のリスクが低下する可能性が示唆されています。
例えば、アメリカの研究では、高血圧の女性約3万人を対象に12年間にわたり、コーヒー摂取と高血圧の関係を調査しました。その結果、コーヒーが高血圧と直接関連する証拠は見つからず、むしろ高血圧のリスクが低下する傾向が確認されました。
また、日本の研究では、習慣的に飲酒する20歳~79歳の男性を対象に、コーヒーと高血圧の関係を調査しました。その結果、コーヒーを飲まないグループよりも飲むグループの方が、高血圧の割合が低いことが判明しました。
このように、コーヒーには健康に良い側面もありますが、過剰摂取には注意が必要です。特にカフェインや糖分の摂りすぎを避けるため、1日1~2杯程度を目安にするのが望ましいでしょう。
コーヒーと高血圧の予防

コーヒー自体が高血圧を引き起こすことはありませんが、砂糖やミルクを加える際には注意が必要です。前述のアメリカの研究では、砂糖やミルクを加えた場合の影響は考慮されていません。
砂糖やミルクを入れると、糖分や脂質の摂取量が増え、それが血圧上昇の要因となる可能性があります。そのため、高血圧を予防するにはブラックコーヒーを選ぶのが理想的です。
また、缶コーヒーを飲む際にも注意が必要です。缶コーヒーには添加物が含まれていることが多いため、健康を考えるならドリップしたブラックコーヒーを選ぶのが最適です。
結論
コーヒーを飲むと、短期的には血圧が上昇することがありますが、長期的な影響については個人差や摂取量によって異なります。
カフェインに対する耐性がある人もいれば、高血圧の人は注意が必要な場合もあります。高血圧のリスクがある人は、コーヒー摂取に関して医師と相談することが推奨されます。
したがって、コーヒーの摂取が血圧に与える影響については、個々の健康状態や生活習慣を考慮しながら判断することが重要です。